1982 世界初のCDソフトが音楽マーケットに登場

 1982年(昭和57年)は、「逆噴射」というフレーズを生み出した日航機羽田沖墜落事故、多くの死傷者を出したホテル・ニュージャパン火災など、大きな事件が社会に衝撃を与えた年だ。

 映画界では『E.T.』や『愛と青春の旅立ち』、『トッツィー』などがヒットを記録した。

 音楽界にも大きな影響を与えた出来事としてはCDの登場がある。世界初となったCDソフトは、日本で10月に発売されたビリー・ジョエルの『ニューヨーク52番街』。世界初の家庭用CDプレイヤーも前後して発売された。音楽ファンのリスニング・スタイルが大きく変化していくその転換点となったこの年に全米1位を記録した曲には、サヴァイヴァーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」、シカゴの「素直になれなくて」などがある。

1月
STYX
 美しくハーモナイズされたハイ・トーン・ヴォーカルが心地よいスティックスは、全米でNo.1に輝いた新作『パラダイス・シアター』を携えての初来日。

THE CLASH
 疾走感にあふれた3分間のロックで常に問題を提起し、怒りを表明し続けたザ・クラッシュ。パンクの精神そのものといえる熱い音を日本のファンに叩きつけた。


2月
THE PRETENDERS
 パンクの後を受けたニュー・ウェイヴ・ムーヴメン卜をリードしたプリテンダース。クリッシー・ハインドは新しいタイプの女性ロッカーとして注目を集めた。

ULTRAVOX
 重厚さを秘めたヨーロッパの香りの強いダンス・ミュージックを聴かせてくれるウルトラヴォックスもまた、80年代のひとつの顔。


4月
JOURNEY
第1部: TENSAW

 ジャーニーは79年以来毎年来日。4回目のこの年もスティーヴ・ペリーの伸びのあるヴォーカルが冴えていた。

JOAN ARMATRADING
 優れた歌唱力と高度な音楽センスを持ったイギリス・ポップス界の実力派、ジョーン・アーマトレイディング。本人にとっても念願であった初来日を果たした。

TALKING HEADS
& TOM TOM CLUB

 メンバーのクリス・フランツ(Ds)とティナ・ウェイマス(Vo,B)のプロジェク卜、卜ム・卜ム・クラブがオープニンク・アクトをつとめ、へッズとはひと味違うポップでダンサブルなステージを楽しませてくれた。


5月
MIKE OLDFIELD
 名作『チューブラー・ベルズ』を生み出したマイク・オールドフィールドは日本のステージでもその実力を証明。アコースティックからロックまで変化に富んだサウンドを披露した。

TOTO
 82年度グラミー賞の話題を独占することになるアルバム『IV』が完成した直後の来日。自信に満ちた演奏を聞かせた。

SPECIAL JOINT CONCERT :
MADNESS / BOW WOW WOW

 ホンダ・シティのTV-CFで日本でも一躍知られるようになったマッドネスは、ジャングルビートのバウ・ワウ・ワウとのカップリングで。


6月
THE HUMAN LEAGUE
 ヒューマン・リーグは、元のいわゆるテクノ・バンドといったサウンド・イメージから脱皮し、より力ラフルにポップに変身した新生メンバーで来日。

AC/DC
 オーストラリアのトップ・へヴィ・メタル・バンドとしてすでに世界へ進出していたAC/DCのステージは、前評判にたがわず衝撃的なものだった。

GO・GO'S
 デビュー・アルバム『ビューティ・アンド・ザ・ビート』が全米No.1に輝いたL.A.出身5人組のガールズ・ロック・バンド、ゴー・ゴーズ。ベリンダ・力ーライル(Vo) のキュートなステージ・アクトが印象に残る。


7月
OZZY OSBOURNE
 ブラック・サバスのヴォーカリストとして活躍していたオジー・オズボーンが自らのバンドを率いて来日。へヴィ・メタルの元祖的こだわりに満ちたステージを見せてくれた。

SUNTORY BEER SOUND MARKET'82 :
DAVE GRUSIN &
DREAM ORCHESTRA

 デイヴ・グルーシンは、リー・リトナー(G) 、スティーヴ・ガッド(Ds) 、アンソニー・ジャクソン(B) などジャズ界の実力者ばかりを率いて来日。


9月
GLENN FREY
 髪を短く切り、イメージも一新したグレン・フライ。ステージでは、ソウル・ミュージックへの深い愛情を感じさせる初ソロ・アルバムからのナンバーとイーグルス時代のヒット曲をたっぷり楽しませてくれた。

RAY PARKER JR.
 ギタリスト、ソングライターとして豊かなキャリアを持っていたレイ・パーカーJr.は「ウーマン・ニーズ・ラヴ」「ジ・アザー・ウーマン」などのヒットを連発している時期に来日を果たした。

SCORPIONS
 結成10年目を迎えたドイツのへヴィ・メタル軍団、スコーピオンズは78年、79年に続いて3回目の来日。


10月
LOVERBOY
 カナダ出身の5人による若手ロック・バンド。快テンポで盛り上げる、スピード感に満ちたステージが話題を呼んだ。

RAINBOW
第1部: 子供ばんど

 5度目の来日を果たしたレインボー。第1部はうじきつよし率いる子供ばんどだった。

THE LEE RITENOUR BAND
 日本でもすっかりお馴染みになった人気ギタリス卜、リー・リ卜ナー。ハーヴェイ・メイスン(Ds)、ドン・グルーシン(Key)らが同行した。

DARYL HALL & JOHN OATES
 「プライベー卜・アイズ」「アイ・キャン卜・ゴー・フォー・ザッ卜」「マンイータ」などの大ヒットを携えての来日。バンドのメンバーの着実な演奏も高い評価を集めた。


11月
JOAN JETT &
THE BLACKHEARTS

 77年にランナウェイズのメンバーとして来日したジョーン・ジェッ卜がソロで来日。

IRON MAIDEN
 オリジナル・ヴォーカリスト、ポール・ディアノが脱退し、代わりに元サムソンのブルース・ディッキンソンを新ヴォーカルに迎えた新生アイアン・メイデン。2度目の来日。


12月
JAPAN
第1部: サンディー&サンセッツ
(12/8 〔東京・武道館公演〕のみ
SPECIAL GUESTS
高橋ユキヒロ、坂本龍一、矢野顕子 他)

 この年のツアーには一風堂のギタリスト、土屋昌巳が参加。東京・武道館公演には坂本龍一、矢野顕子、高橋ユキヒロ等がゲストで出演。

ページの先頭へ