1980 より広く、深く、ロックの進化は加速した。
戦後25年目を迎えた1980年(昭和55年)。テクノロジーの急速な進歩がロックやポップの世界にも大きな影響を及ぼすこととなるエイティーズの幕開けとなったこの年、海外ではイラン・イラク戦争、韓国の光州民主抗争、ジョン・レノン殺害、日本では新宿バス放火事件や静岡駅前地下街ガス爆発事故など衝撃的な事件がつづいた。
液晶型携帯ゲーム機、ルービック・キューブ、ソーラー電卓、マンザイ・プームのきっかけともなった「赤信号、みんなで渡れば怖くない」など、流行からも大きな時代の変化を実感できる。
映画界ではロバート・レッドフォードの『普通の人々』がアカデミー主要部門を独占。全米チャートではマイケル・ジャクソンの「ロック・ウィズ・ユー」、ブロンディの「コール・ミー」などが1位を記録している。
- 1月
KANSAS
名前の通り、米国力ンサス州で結成された6人組のバンド。ドラマティックかつ壮大なサウンドで人気を高めた彼らの初来日ステージは、前年発表された新譜『モノリスの謎』をフィーチュアして行われた。- CAMEL
前年に続いて来日を果たしたキャメル。この年は、コリン・ベイス(B)、キット・ワトキンス(Key)を加えた新メンバーで名古屋、大阪、東京を巡った。 - 2月

THE POLICE
オリジナリティ溢れるエネルギッシュなサウンドと高度なテクニックに裏付けられた音楽センスを誇るポリスの初来日。80年代のロック・ミュージックに新しい風を吹き込んだといっても過言ではない。- 3月
JAPAN
第1部:ARB(アレキサンダー・ラグタイム・バンド)
最新作『クワイエット・ライフ』を発表したジャパンは、前年にひき続いて2回目の来日。
TOTO
スタジオで腕を磨いた若きプロ・ミュージシャン6人
によって78年に結成されたTOTO。卓越したテクニックとポップ・フィーリングを備えたアメリカン・ロック・サウンドに日本のファンも酔いしれた。- 5月
GARY NUMAN
79年にチューブウェイ・アーミーというグループでアルバム『幻想アンドロイド』をヒットさせたゲイリ
ー・ニューマンのソロ初来日。4台のシンセサイザーを持ち込んだエレクトロニクス・サウンドで独自の世界を展開させた。
RAINBOW
第1部:ジャブ
2年ぶりの日本公演。リッチーと、ドラムスのコージー・パウエル以外はメンバーを一新。ベースにロジャー・グローヴァー、ヴォーカルにグラハム・ボネットを迎えた。- 6月
THE J.GEILS BAND
ブルースやR&Bの要素を巧みに取り入れたアメリカン・ロックで大きくブレイクしはじめたのがこの頃。ピーター・ウルフ(Vo)を中心にツアーで鍛え上げた、文句なしに楽しめるステージを展開した。- 7月
WILSON BROS.
第1部:増田俊郎
スティーヴとケリーの兄弟によって結成されたデュオ。デビュー・アルバム『アナザー・ナイト』を携えての初来日。- 8月
STEVE FORBERT
「ロミオの歌」のヒットで知られ、“新しいディラン” とも評されたスティーヴ・フォーバートもこの年に初来日を果たした。- 9月
DAVE MASON
ステージのうしろにズラリと並んだギターとベースが壮観だった。ライヴの途中、アコースティック・ギターとヴォーカルだけの、アンプラクド・ブームを先取りしたようなセクションも披露している。- 10月
THE CARS
「カーズというバンド名は、ポップ・アートを意識している。ウォーホルのスープ缶みたいにね」というリック・オケイセック(Vo,G)の言葉に象徴されるように、心地よいアメリカン・ニュー・ウェイヴ・ポップ・サウンドを聴かせてくれたボストン出身の5人組ハンド。
JOURNEY
新アルハム『ディパーチャー』をチャー卜に送り込んだジャーニーの2回目の来日。- 11月
JACKSON BROWNE
全米1位を記録した『ホールド・アウト』の発表直後。アメリカを代表するトップ・ミュージシャン達をバックに約3時間、誠実で、しかも熱いステージを聞かせてくれた。
BLACK SABBATH
黒魔術のモチーフを前面に打ち出したブリティッシュ・ヘヴィ・メタルの4人組、ブラック・サバス。オリジナル・メンバーのオジー・オズボーン(Vo)が脱退した後へ、元レインボーのヴォーカリスト、ロニ−・ジェイムズ・ディオを迎えて初来日した。- 12月
JEFF BECK
ドラムスのサイモン・フィリップスらと共に新譜『ゼア・アンド・バック』を携えて来日。
RANDY VANWARMER
『アメリカン・モーニング』の大ヒットで一躍浮上したシンガー・ソングライター。ナチュラルな透明感のある声で、優しいラヴ・ソングを聞かせてくれた。
AMBROSIA
結成10年目を迎えたL.A.出身のグループ。プログレッシヴな冷ややかさに、アダルトなL.A.ポップ・フィーリングをうまくブレンドさせた独自のAORサウンドが80年代的であった。









